Photontan’s blog

音楽や映画に関して思ったことや気づいたことを綴ります。

【JASRAC】日本で最も聴かれた海外楽曲が納得すぎる

いきなりですが、クイズです。

2018年に、日本で最もよく聴かれた海外の楽曲は何でしょうか?
(答えは下にあります。)

JASRAC著作権管理にブロックチェーンを活用するというニュースが話題になっていたので、いろいろ調べていたら、全然関係ないけど面白いことを発見しました。

一応、簡単に説明すると、JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)は国内外の楽曲の著作権を管理し、使用者からお金を徴収して権利者(=作詞・作曲者)に分配してくれる素晴らしい団体です。 作品が使用されるというのは、例えば次のようなことを指します。

  • コンサートで演奏する
  • カラオケで歌う
  • テレビのBGMとして使用する

これ以外にも、音楽教室で練習のために演奏する場合も徴収の対象にする(2018年4月1日から、個人教室はいまのところ対象外)というのが話題になりました。

意外と勘違いしている人がいるかも知れませんが、「作品」というのは、CDなどに録音された音源を指すのではなく、作詞・作曲した楽曲自体を指します。 もう一つ注意ですが、作品ができたら自動的にJASRACが管理してくれるのではなく、申請が必要です。また、JASRAC以外にも管理団体は存在する(株式会社NexToneなど)ので、そちらに管理をお願いすることもできますし、自分で管理することもできます。自分で自分の作品を管理する場合は、使用者からすべて自分でお金を徴収する必要があり、とても面倒なことになります。JASRACはその面倒なことを代わりに、しかも”きっちり”やってくれます。なので、多くの作品がJASRACに管理されています。

そのJASRACは、毎年、JASRAC賞なるものを発表しています。JASRACが管理しているもの中から、その年の著作物使用料の分配額が多かった作品を表彰するものです。 つまり、このJASRAC賞を受賞した作品を見れば、その年に最も聴かれた曲がわかります。

JASRAC賞は3部門あって、簡単にいうと

  • 日本で最も聴かれた日本の作品(金・銀・銅賞)
  • 海外で最も聴かれた日本の作品(国際賞)
  • 日本で最も聴かれた海外の作品(外国作品賞)

です。(ここでは、分配金が最も多いことを最も聴かれたと表現しています。) どのランキングを見ても、なかなか面白い発見があります。「日本で最も聴かれた海外の作品(外国作品賞)」に冒頭のクイズの答えがあります。

作品を明かしてしまうと面白くないので、曲名をふせたままランキング(外国作品賞)の推移を見てみましょう

順位
2018 1
2017 1
2016 3
2015 2
2014 2
2013 5

ちなみに、2012年以前はトップ10にすらランクインしていません。話題になった曲でもなければ、新しい曲でもないですが、安定して高順位をキープしています。 言われてみれば確かによく聴くんですが(私の場合、平日はほぼ毎日かもしれない)、なんの曲でしょうか?


ヒント1
1967年に発売したシングル。4週連続全米1位の楽曲である。


ヒント2
原曲ではなく、日本人アーティストによるカバーがよく使用されている。


ヒント3
国内に2万店舗以上ある、大手チェーンの店舗やCMで使用されている。


正解
Daydream Believer -- The Monkees

セブンイレブンでよく耳にするのは、アメリカのバンド The Monkees の原曲 Daydream Believer ではなく、「THE TIMERS」による日本語詞カバーの方です。THE TIMERSタイマーズ)版は忌野清志郎(によく似た人物、ZERRY)がボーカルを務め、1989年にリリースされた楽曲です。

これ以外にも、面白いものがたくさんあるので、ぜひJASRACの公式サイトを御覧ください。「大ヒットしたあの曲は当然1位だとしても、なぜこの曲がランクインしてるの?」など、いろいろ発見があると思います。