JASRAC 職員の1日のスケジュールがまるで借金の取り立て屋な件
はじめに申し上げると、この記事はJASRACを批判するものではなく、むしろ、著作権者を守るための仕事ぶりを知ってもらうためのものです。 立て続けにJASRACの話題ですが、少し面白かったのでこっそり紹介したいと思います。
今年も新卒採用の季節がやってきました。新卒採用サイトを見ても、その会社の大事な部分はほとんど見えないと思っていましたが、JASRACのページを見て考えが変わりました。彼らの著作権使用料の徴収に対する姿勢や執念がビシビシと伝わってきます。
新卒採用2020|一般社団法人日本音楽著作権協会 JASRAC
例えば、「先輩の声」というページに若手社員の1日のスケジュールが掲載されています。9:30から21:30まで働いている日のことを当然のごとく採用ページに載せてることにも少し驚きましたが、それよりも注目すべきはその仕事内容です。以下、その抜粋です。
- 店舗内でのBGM利用につき、契約を希望する経営者が来会。その場でライセンスを発行し、使用料を受領。
- 午前中アポイントを取った滞納店へ出向。その場で使用料を受領。
- 三宮駅周辺の約20店舗を訪問して、著作権手続きを説明。
- 宴会場等での音楽利用状況を確認し、現在の利用状況に合わせ、契約を見直す。
- 使用料の支払いが遅れているダンス教室に向かう。経営者と面談し、その場で支払いを受ける。
- 約20件の飲食店の契約交渉に向かう
契約を希望するものから徴収、滞納している店舗には自ら出向き徴収、未契約のお店にも出向き新規獲得も行う。まるで、借金の取り立て屋のようです(悪意のある表現ではなく、これを見たときの素直な感想です)。
JASRACは度々音楽業界の悪者として扱われる事が多いですが、ここで実際に働いている方々のことを知ると少し考えが変わるかもしれません。彼らの血の滲むような日々の努力によって権利者は、楽曲使用料を受け取ることができるのです。世間の風潮に流されて、何も知らずに批判するのではなく、中身を見て判断する人が増えればいいなと思います。また、近い内に使用料の徴収と分配に関する詳しい記事を書くつもりなので、そちらも参考にしてください。
ちなみに、中堅社員と管理職は19:00に業務を終えるスケジュールが載っていました。若手は必死に働けというメッセージもあるのでしょうか。